top of page

9.音量について~「第19回日本マンドリン独奏コンクール」を聴いて

2004年11月3日(水・祝)に川口総合文化センターリリア音楽ホールで行われた「第19回日本マンドリン独奏コンクール」に行って来ました。「コンクール」って平たく言うと「腕自慢」みたいなものなんですが、そこで思ったことがあるんです。 その人の音楽を表現する上でとても大切なもののひとつである音量(ダイナミクス)について。ここでは私なりの音量による表現の注意事項みたいなことを記したいと思います。「独奏なんてやらないから関係ないや!」なんて言わないで、独奏でも合奏でもマンドリンを弾くことには変わりないんですから。 その人の持っている音量というかパワーというか、あまりにも小さい音だと、何を言っているのかわかりません。お話と同じで、言いたいことはハッキリ言いましょう。そこで、どのようにしたら大きな音が出せるかということについて考えてみましょう。ただし、ここでは楽器のお話は抜きです。  「メゾ・フォルテ」ってイタリア語で「やや強く」という意味なんですが、「やや強く」って漠然としてません?

音量を何も意識しないで弾く音量、例えば、基礎練習(スケール~音階や技巧練習)をするときの音量が「メゾ・フォルテ」と思って下さい。つまり、普段何も考えないで弾くときの音量を「メゾ・フォルテ」としてください。これがその人の基準音量です。

普段からある程度の音量を出して弾く習慣を身に着けていないと、曲の中での大きな音も出ませんね。 次に、フォルテとピアノの違いって何でしょう?フォルテは強く、大きく、という意味ですが、ピアノは小さく、弱くという意味は

もちろん、優しく、という意味もあります。強弱には絶対的なものと相対的なものがあることも知っておきましょう。ある部分のフォルテよりもまた違う部分のピアノが音量的には大きいということもあるんです。 ピックの持ち方にも多少関係あるかもしれませんが、ピックを持つ右手指先の力の入れ具合で音量は決めます。「フォルテ=右手を大きく振る」とか「ピアノ=小さく振る」とかいうことではありません。「右手指先の力の入れ具合」なんです、音量は。例えば、クレッシェンドしていくときは指先に徐々に力をいれていき、逆にデクレッシェンドのときは指先の力を抜いていきます。あたりまえのことですが、これが出来ない(出来ていない)。指先の力のコントロールですね。 「クレッシェンド=徐々に大きく」ではなく、「クレッシェンド=徐々に右指先に力をいれていく」という風に意識してみましょう。 逆に「デクレッシェンド=徐々に右指先の力を抜いていく」んですが、実際に落とすのは最後の方で。こちらが、より効果的です。


特集記事
最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page