58.視線

April 10, 2017

これは当コラムの「31.なぜ、間違えてしまうのか?」にも書いているのですが、最近、教えていても、

自分自身が弾いているときも、その重要さを痛感しているので、改めて書きます。
ここでいう「視線」とは、楽譜を見て弾く時の視線です。

私の場合、ソロ(伴奏付き、無伴奏に関わらず)のときでも、暗譜が出来ないので、楽譜を見ながら
弾いていますが、ちょっとだけ先(例えば、今弾いている次の小節とか)を見て弾くように心がけています。

よく「現在、過去、未来」と言いますが、時間経過の芸術である音楽には「現在」と言っている時点で
すでに「過去」になっているので「現在」は存在せず、「過去」と「未来」しかないのです。
ということは、現在弾いている音符を見ていても、それは過去を見ている、確認作業にしか過ぎないのです。
過去を反省することはたしかに大切なことですが、それは全てを弾き終えてから振り返れば良いことです。
演奏中に確認することはありません。

特に楽譜の段が変わる時や、ページが変わる時は距離が大きいため、視線を移しても、間に合いません。
段が変わる前に視線を次の段に移しておくことが、ミスを減らすためのポイントです。
ただし、これも普段から習慣づける事が大切で、繰り返し弾くこと(これを俗に練習という)が必要です。

「なぁんだ、結局は練習しないといけないんだぁ~。」ということなんですが、弾いているときの視線を
少しだけ変えることで練習の質も変わり、合理的な練習が出来ると思うのです。

私の場合、ある程度、曲が弾けてくると「視線」の練習を意識的にやっています。
もちろん、難しい箇所などは左手を見て弾くのですが、このときも、どのタイミングで楽譜に視線を戻すか?
という事も決めて練習します。

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