4.「なぜ弾けないのか?」(左手編)
マンドリンをやってて、何回練習しても弾けない事ってありません? これは単純に練習不足とか、そういう問題じゃなくて。「なぜ弾けないのか?」考えてみましょう。ただし前提として、初心者ではなく、ある程度弾ける人の話です。今回は左手編です。 1.左手の握力が足りない・・・マンドリンは一見優雅な楽器に見えますが、弦の張りも強く、見た目以上に力のいる楽器です。左手に必要最小限の握力をつけましょう。 2.各指の独立性が身についていない・・・例えば、押さえる力が弱いのは小指ですが、離す力が弱いのは薬指なんです。弾いているときは押さえる事ばかり考えがちですが、離すことも意識しましょう。下り方向のパッセージが弾けないときは、指離れが悪い場合が多いようです。逆に、離す必要のない箇所で指を離してしまっていることも結構あるようです。弦楽器の場合は「一度置いた指はそのまんま」ですから。16分音符の連続で動くような速いところで、音がプチプチ切れて聴こえてしまうときなどは要注意です。ムダに指を離していませんか? ゆーっくり弾いてみるとわかりますよ。 3.ポジションがキマッテいない・・・ポジションは左手の親指と人差し指の位置で決まります(決めます)。マンドリンの場合、親指で押さえる事は99%ありませんが、親指の位置は重要です。ネックをはさんで、人差し指の上にあるようにしましょう。よく、レッスンのときに言うのですが「お父さん(親指)はお母さん(人差し指)の上にいるように。実際、父親は家では何もしないで、動くのは母親以下の人達。でも命令を下すのは父親でしょう?(現実は違うかもしれないけど。)」これは指を家族に例えたもので「実際に押さえる指は人差し指から小指までだけど、親指の位置でそれは決まるんですよ。」という意味です。私もなんだか弾けないとき、左手親指の位置をよくチェックしてます。 4.運指が変(へん)・・・無駄に小指を使ってません? 小指を使うことは大いに結構ですが、一番頼りにならない指を無理に使うことはありません。ちょっとした工夫(ポジション移動など)で小指を使わずに済めば、これに越したことはありません。小指は使いますが、あくまで非常時と考えましょう。非常時といってもフレーズによっては、常に非常時ってときもありますけど。 5.速いフレーズやパッセージは右手に左手をあわせる・・・実際は左指で押さえた後に右手で弾くわけですが、右手を止めずに弾いてみましょう。最初のうち、左手は右手についていけませんが、やっていくうちに「しゃあないなぁ!」と左手もついてくるようになります。ただし、ある程度左手の瞬発力がないと出来ませんけどね。ムダに右手を止めて弾いている人が多すぎると思います。