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55.マンドリンアンサンブルについて

●アンサンブルって? マンドリンのアンサンブルって、ざっくり言うと「指揮者がいない少人数による合奏」ということかもしれません。多くの場合、各パートが一人か二人で、基本的に指揮者は置かず、おもにファースト(マンドリン)奏者がその代わりをします。パートひとりということは、実質ソロと同じで「独奏の要素を多く含んだ合奏形態」といえるでしょう。私的にはアンサンブルは、マンドリンの魅力をもっとも発揮できる演奏形態のひとつだと思っています。 ●提案 1.各パート間の音量のバランスは、弾いている本人にはわかりにくいものです。p(ピアノ)やf(フォルテ)も個人差がありますし。音楽的に見識のある第三者に聴いてもらうと良いかもしれません。ただし、奏者から少し離れた場所から。 2.「ファースト(マンドリン)」は、野球に例えるとピッチャーみたいなものです。もちろん、野球も1チーム9人いないと出来ないものですが、アンサンブルにおいてもエース的立場でチームを引っ張っていきましょう。また、エースのミスは他の奏者が笑顔でフォローしましょう。アンサンブルで一番大切なことはメンバー間の「信頼関係」です。 3.おいしいパートの「マンドラ」は音域的にどうしても埋もれてしまいがちです。特にメロディーを受け持った時はワンランク上くらいの音量で訴えてください。ステージ近くからの録音だとマンドラはよく録れて聞こえるのですが、ステージから離れた場所(客席)では意外と届いていない場合も多いようです。マンドロンチェロもマンドラとほとんど同じ音域なのですが、まだチェロの方が聞こえてきやすいようです。音量+音圧ということでしょうか? 4.さらに、マンドラなどの客席に正面を向く人たちの譜面台の高さと角度は考えないといけません。指揮者がいる場合は譜面台越しに指揮者を見るので、譜面台もある程度の高さが必要ですが、ソロやアンサンブルのときは音響的にも視覚的にも、足台に乗せた膝の高さ位の方が良いでしょう。ホール備え付けの譜面台はあまり低くできないので、自前の譜面台を用意しておく方が良いでしょう。 5.普段は目立たない「コントラバス」も、アルコで弾く部分(ロングトーン)は余程音程等に気をつけて弾かないと、アンサンブルを壊しかねないですね。逆に、ピチカートも含めてコンバスが達者なアンサンブルは安心して聴けますね、まさに「縁の下の力持ち」という感じで。 6.これはアンサンブルだけに言えることではないのですが、「押す」ばかりの演奏も元気で良いのですが、「引く・抜く」ような部分もあると、一層メリハリの効いた演奏になると思います。ステージ上で緊張した状態ではなかなか難しいことですけども。 7.指揮者がいる場合は弾き始めと弾き終わりに客席に向かって指揮者が一礼をしますが、アンサンブルの場合は、ファースト(マンドリン)奏者がします。あるいは少人数だったら全員で一礼します。このとき、全員が客席に向かって真正面を向いてください。端っこの人(ギターなど)は、よく明後日の方向を向いているときも多いようですけど。 8.最近、小型の電子チューナーが普及してきたせいか、調弦は以前より良くなりました。しかし、電子チューナー無しで調弦出来ない若者も増えているのは「痛し痒し」ですね。


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