20. いい楽器とは?

いい楽器って、どんな楽器でしょう? 私が考える「いい楽器」について書いてみます。 ①弾きやすいこと(適当なサイズであること)。 ②壊れにくいこと。 ③飽きない音色であること。 ④ある程度の音量があること。 ⑤見た目が醜くないこと。 ⑥製作者。 他にもありそうですが、こんなところでしょうか? 以下、各々の説明です。 ①最近の楽器はナットやブリッジの高さ(弦高)やフレットなども調整してから販売していることが 多いので、そういう点では弾きにくい楽器というのは減ってきましたね。 もし、そうでない弾きにくい楽器でも購入後、ある程度、調整することは可能です。 適当なサイズというのは、例えば、私が以前使っていたルイジ・エンベルガー(CD「高橋和彦カラーチェを弾く」等で使用)。

この楽器は他のルイジよりも弦長も短く小さかったんです。私が持つといっそう小さく見えたかもしれません。ネックもかなり細くて、和音を押さえるとき等、ものすごーく力(ちから)が要りました。ネックはある程度の太さがないと必要以上の力をいれないといけないので、左手が疲れるんですね。逆に指を大きく拡げないといけない和音は押さえやすかったですけど。この楽器はとても可愛らしく美しい音色を持つ楽器でしたが、今思うと、手が小さい人向きでしたね。 ②壊れにくいとは、安い楽器はネック(さお)が反ったりする可能性が高いのですが、 高価なものは簡単には反らないですね。当然の事ながら、ネックが反ると弦高が高くなり、 弾きにくくなりますね。 ③飽きない音色とは、長時間弾いていても耳が疲れない音色ということです。 ときに「助けて~!」と、こちらが叫びたくなるような音を出すマンドリンもありますね。 一見(一聴?)鳴っているようだけど、音に芯がない楽器とか。 ④一般楽器に比べてマンドリンの絶対音量は小さいです。ですから、マンドリンに大音量を求めること自体が無理な話なの

かもしれません。ただ、私のようにピアノとの共演が多い場合はある程度、大きな音が出る楽器も必要なんです。しかし、

前述のように音に芯がない楽器はいくら大きな音量が出てもダメです。音量と音色の関係はなかなか難しいですけどね。 ⑤外見は美しくなくても、醜くなければいいです。例えば、オールドなどは下のランクの楽器などでも装飾を省いていても、

いい音色がするものは結構ありますね。 俗に「人は見かけによらない。」と言いますが「楽器も見かけによらない」場合もあります。 ⑥別に私はブランド志向はありませんが、マンドリンに関してはブランド志向かもしれません。 マンドリンの三大名器といわれる、ヴィナーチェ、カラーチェ、エンベルガーなど、いいものはいいんです、やっぱり。

ただし、かつての名器でネームバリューがあるものでも所詮古いものですから、寿命を過ぎた名器もあります。

気をつけましょう、人間と一緒です、ただ古けりゃいいってもんじゃありません。 私、基本的には人様の楽器にケチをつけることはありません。 それは楽器を悪く言うことは、その楽器の所有者までも悪く言っているような気がするからです。 しかし、あまりにもヒドイ楽器だと、持ち換えることを薦めますけど。ただ、多くの場合、ご本人は気に入って使っているん

ですね。でも、本当に音をわかっていてその楽器を使っているのかしらん? と思うことも少なくないですね。 ある方に酒席で「なんで、○○さん(製作家名)の作った楽器を使わないの?」 と聞かれたことがありました。私は返答に困ってしまいました。 「たしかに○○さんはとても善い人なんですけどね。でも楽器がね。。。。」 とはさすがに言えませんでした。って書いてますけど。 大将がとても人の善いラーメン屋でも、ラーメンそのものが美味しくなかったら食べに行かないでしょう?

たしかに見た目もキレイだし、弾きやすいんですけどねぇ。 あと、なぜ、私はずーっとオールドを使っているのか? ということもよく聞かれるのですが、 オールドは即戦力だからです。新品の楽器でも、古くは清原、桑田、松坂のような超高校級の即戦力も存在しますが、

私の場合は仕事道具として使うものですから、確実に最初から音が完成されたオールドを使うんですよ。 最後に、完璧な楽器というものはこの世に存在しないと思います。 別にマンドリンに限らず、です。 音量をとれば音色がよくないし、美しい音色で大音量というのは不可能に近いし。 結局は、演奏者が楽器に何を求めるのか? ということでしょうか?


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